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わくわくケビンのここだけの話
わくわくケビンのここだけの話

2008年11月号
混沌とした時代だから「世界を動かす愛の実践」を

NPO法人JOYヒーリングの会理事長・ヒーラー
中西研二(ケビン)

生きる原動力は体験を喜び合う仲間

毎日、新聞やテレビをにぎわしているニュースに触れると、何でこんなことになるのか、訳の分からない事件が多くてびっくりします。

無差別連続殺人や強姦事件、あるいは放火事件。そこだけを見てしまうと、解決策を見いだすことは困難でしょう。しかしそれは、私たちの誰もが一人では生きられないという証が表現されているにすぎません。現代人は孤独感を増しているということです。

皆さんも、ちょっと考えてみてください。誰にも自分を分かってもらえず、無視され、存在すらも気にかけてもらえなかったら、生きる希望とか勇気が湧いてきますか?自暴自棄になって暴れ出したくなる人のほうが多いのではないでしょうか。

私たちは体験を共に喜び合ったり、泣いたり怒ったりする仲間が必要なんです。それこそが生きる原動力なんですね。

「あなたは独りじゃない…」と伝えたホウキの柄

福岡県在住の会員でワンネスインストラクターの古野一寿さんから、とても感動するお話がメールで送られてきましたので、皆さんにも披露しますね。古野さんのところにも友人から送られてきたのだそうですが、この物語の題名は「一本のホウキが生んだ、世界の奇跡」。以下のようなお話です。

物語の主人公はニューイングランドにある精神病院で働く普通のおばさんです。彼女の働く病院の地下室には「緊張型精神分裂病」と診断された10歳の少女の患者がいました。何に対しても反応を示さず、ただ暗い地下室のベッドにうずくまっているだけでした。

医師の判断では、この少女は回復の見込みはないと考えられていました。一言も話すことはなく、胎児のように丸まったまま決して動こうとしなかったのです。

彼女は、そんな少女の個室の周りを、毎日掃除をしにやってきました。そして、ドアの下のすきまから、食事をホウキの柄で、中に押し込みます。彼女にも同じ年ごろの娘がいたせいか、少女を不憫に思っても、何もしてあげられません。

そこで彼女は、せめてそこを去る前に、うずくまっている少女の肩をホウキの先で、そっとつついてあげました。

「ねえ、あなたは独りじゃないんだよ。少なくとも、ここにあなたを気にかけている人間がいるんだよ」という思いを伝えたかったのです。

無反応の少女を目覚めさせたホウキの先の愛

掃除のおばさんには、その程度のことしかできませんでした。でもただただ伝えたかったのです。だから来る日も来る日も、彼女はホウキの先で、少女を優しく突き続けました。

そして何週間かたったある日のこと、小さな変化が起こりました。ただ死を待つばかりだった少女が、何と自分の手で食事を受け取るようになったのです。

それをきっかけにどんどん回復していきました。まず少女は座ることができるようになり、掃除のおばさんと話すことさえできるようになりました。こうして少女は、やがて奇跡ともいえる回復を遂げたのです。

それから何年かたったある日、その精神病院の院長は、アラバマ州の一人の紳士から、ある依頼を受けました。その紳士のお子さんが重度の障害児で、世話を必要としているというのです。

そのころ、あの奇跡的な回復を遂げた少女は、20歳になっていました。院長は自信をもって、彼女を紳士に紹介しました。

ヘレン・ケラーも救ったその愛

彼女の名は、アニー・サリバン。そして、その障害児の名はヘレン・ケラー。三重苦を克服したヘレン・ケラー(1880〜1968)のことはあまりにも有名ですから語る必要はないと思いますが、その偉業の陰にアニー・サリバン(1866〜1936)がいたことも皆さんご存じのことと思います。

アニー・サリバンは農家に生まれ、3歳の時にトラ・コーマにかかり、9歳で母が死亡。結核によって体が不自由になった弟と救貧院に移り住む。弟はまもなく死亡し、自分も失明。そして1876年に緊張型精神分裂病で入院、となっています。アニー・サリバン女史のヘレン・ケラーを支えた原動力は、彼女自身の体験なしには語れないようです。

そして何より、アニー・サリバンを暗闇から救い出したものは、名もない掃除のおばさんが、来る日も来る日も、アニーを優しく突き続けたホウキの柄にあったことを忘れてはいけないと思うのです。どんな偉業も小さな愛の積み重ねが創り出していると思うのです。

最近の政治、経済、気象、どれをとってもすごく暗い状況ですが、そんな時こそ「世界を動かす愛の実践」をお忘れなく、日々をお過ごしください。地上天国はもうそこまで来ていますから。

(合掌)

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