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対談:七田厚氏×中西研二 『子どもの素質を高めるゆとり教育は、親が子どもに残せる大切なもの』

独創的な右脳教育を開発し、世界へ展開し功績を残した七田眞氏が、昨年亡くなられました。本誌でも07 年4月号の対談でお元気な姿を偲ぶことができます。今後もその事業を展開される七田厚氏に、ありし日の思い出や今後のビジョン、また貴重な天上界からのメッセージをうかがうことができました。

子どもの素質を高めるゆとり教育は、親が子どもに残せる大切なもの

七田厚氏×中西研二

七田 厚(しちだ・こう)●1963年、島根県江津市生まれ。修道高校卒。東京理科大学理学部数学科卒。1987年、七田児童教育研究所(現在は、株式会社しちだ・教育研究所)の社長に就任。主な著書には、七田式・大人のドリルシリーズ、『頭が鋭くなる大人の算数ドリル』『脳が元気になる大人の記憶力ドリル』『脳が冴えわたる!大人の日本語ドリル』(以上、青春出版社)、『「子どもの力」を100%引き出せる親の習慣』(PHP研究所)などがある。
http://www.shichida.co.jp

中西研二(なかにし・けんじ)●1948年東京生まれ。NPO法人『JOYヒーリングの会』理事長。有限会社いやしの村東京代表取締役。ヒーラー。ワンネスディクシャインストラクター。新聞記者、セールスマンなどさまざまな職業を遍歴の後、1993年に夢の中でヒーリングを伝授され、以来17年間で19万人を超える人々を癒し続けている。また、2004年9月にワンネスユニバーシティでワンネスディクシャという手法を学び、以来、この手法を通して、多くの人々がワンネスの体験を得る手助けをしている。著書に『そのまんまでオッケー!』『悟りってなあに?』『あなたはわたし わたしはあなた』(共にVOICE刊)がある。

天上界の父・七田眞からのメッセージ

中西 お父様の七田眞先生には10年ほど前に私の講演を聴きに来ていただいて以来お付き合いさせていただいていました。先生は昨年4月に亡くなられて、その後を継がれているんですか?

七田 私も24歳で父の仕事の代表をしてきましたから、会社の引き継ぎについては突然というわけではないのですが、ただ、父は先頭でずっと旗振りをして講演をしたり執筆活動をしていましたから、私にとっては、その部分での努力をしていかなければならないという課題はありますね。

中西 スムーズに移行されたんですね。先生のご病気はどうだったのですか?

七田 父は生涯で2度危険な状態を経験しているのです。1回目はまだ独身の20代のころで、結核で医者から余命3カ月と宣告されたのですが、「自分の寿命は自分で決める」と、1カ月間寝ていた布団をたたんで山歩きを始め、バーベルを持ち上げ、野草の汁を飲み、といった独自の健康法を実践したのです。かなり読書家だったのでその中から知識を得ていたのだと思いますが、そのころに、後に研究のテーマとなった「右脳の働き」や「イメージ力の重要性」を勉強したのだと思います。

その後も、病気の併発から呼吸困難に陥ったことがあり、そのときも無事生還したので、今回もそういうスーパーマン的な復活を期待していたのですが…。

中西 何か言い残されたことはあるのですか?

七田 実は天上界の父から手紙をもらっていまして…。

中西 え〜!

七田 ある霊能力の高い方に、父のメッセージを受け取っていただいたのです。父は自分が死ぬとは思っていなくて、しばらくその死が受け入れられなかったそうで、「自分にはまだやらなければならないことがたくさんあったのに、なぜ神様は自分の命を奪ったのだろうか」と非常に恨めしい気持ちだったんだそうです。しかし、生前、皆さんに「魂が大事」と言っておきながら、自分が魂だけの存在になったとき、平静になれなかった、という反省がそのメッセージに書かれていました。「でも、その事実を受け入れることができたので、今、こうやってメッセージを伝えている。今まで一緒に仕事をやってくれてありがとう。感謝しているよ。これからは七田眞のことだけでなく、自分自身で考えたことをやっていいんだよ」と言ってくれました。

2008年に設立30周年記念の行事をやりまして、そのときに30年間の資料を出して調べたんですが、93年からの講演は全部記録に残っていまして、多いときには年200回も講演をしていたんですね。ですから、父のメッセージでは、自分のことをやるようにと言ってくれましたが、今はそういう資料をもとに、七田眞の業績を伝える第一研究者としての役割をやっていくつもりです。

中西 たくさん講演をされていましたものね。お亡くなりになったのは何歳だったのですか?

七田 79歳でした。倒れた次の日は文部科学大臣(当時・塩谷立氏)とお会いする予定でしたが、父は行けませんので、私が代理で資料を持っていきました。「七田式」の教育について、大臣もうなずいておられましたが…。

 

父の事業を支え、広めていく

中西 先ほど、24歳で経営を引き継いだということでしたね。大学を出てすぐでしたか?

七田 はい。私が大学のときに、父から事業を継ぐ気はないか尋ねられたのです。父の事業は幼児教育で、私の誤解もあって、当時は「一握りの天才児を育てる教育をやるつもりはない」と思っていたんです。でも、実際はすべてのお子さんが幸せになる教育で、例えばハンディを持って生まれたお子さんが劇的に改善されていくという方法もあることを伝えていく義務があるんだろうなと思うようになったんです。

父の仕事は、学生時代から少しずつできることから手伝っていたんですが、私が大学を卒業した次の年に「七田チャイルドアカデミー」が設立され、全国展開されました。そのとき、父から社長として任されたのです。

特に経営を勉強したわけでもなかったのに、やっていくうちに「自分がやらなければならない良い仕事だな」と使命感を持つようになりました。あれから20数年たちましたが、今ではそれなりに発展があったと思います。

中西 今後、どのような方針で眞先生の遺志を継いで事業をを広げていらっしゃるのでしょうか。

七田 父はたくさんの出版物を執筆していまして、今は父の遺志を広めていくためにも出版していくのがいいかな、と思っています。父との共著も2、3冊あるのですが、今年2月に、2冊の本を出版しました(『「できる子」が育つ七田家の子育て45のルール』PHP研究所刊。『全脳力』サンマーク出版刊)。PHPの方は、会報紙の記事の中で「親子対談」というのがありまして、そこで子育て真っ最中の私のアドバイスを綴ったものとか、エッセーなどをまとめたもので、父のコメントもたくさん取り入れて共著になっています。

 

楽しみながら教え、導く

中西 上海でゲームソフトを開発している人がいて、今開発中のソフトはお母さんが「テレビなんか見ないでゲームをしなさい」というようなゲームなんだそうですよ(笑)。

やっているうちに楽しくなり、感情も解放されて、人生そのものにもかかわってくるようなすごいものらしいんですよ。集中力も増して勉強もできるようになる。子どもだけでなく大人にもためになるらしいんですね。

電車の中などでよく大人が夢中でゲームをやっているのを見かけますが、闘いのゲームでは生産性がないだけでなく、自分自身が退廃的な気持ちになってしまうでしょう。

ところが、そのゲームは、やればやるほど感覚も能力も高まっていき、自分の内側のストレスもそれで解消されてしまうんだそうですよ。七田さんも、そういうゲームを考えていただけたらいいな、と思うんですが。

七田 今までゲームソフトもいくつか作ったんですが、それは記憶力とか計算能力など能力開発のためのソフトだったんです。今、中西さんがお話しされたそのソフトには興味をそそられますね。

中西 眞先生がおっしゃっていた3歳までの教育は大切だと思うんですが、競い合いの教育になってしまったら何の意味もありませんからね。

本当に自分の内側が充実していかないで競っていると、ストレスがたまってせっかく競争して勉強しても大学を出たらただの人になってしまう可能性もありますし。

眞先生は「右脳教育は、世の中を平和でやさしい気持ちで生きられる理想社会を作るための教育なんだ」といつもおっしゃっていましたね。

脳の体操もとても素敵なことだと思いますが、そこにもう一つのステップとして、やさしい感情が出てくるような、そんなことを絡めていくといいと思いますね。

七田 そのゲームソフトのように、楽しみながら勉強するという形を取ると、多くの人に伝えることができ、また導くことができるのでしょうね。それはすごいことですよ。

中西 結局、右脳教育はすばらしいのに、お母さんたちが勘違いして、自分の子どもの能力を上げて競争社会を勝ち取るために使っている人がすごく多いと思うのですよ。

それでは本末転倒で、七田先生の本当におやりになりたかった「心の教育」とはちがいますからね。

 

人生を豊かにする本当のゆとり教育

中西 これからの子どもたちにいちばん大切なことは何だと思われますか?

2月発売の新刊2冊『「できる子」が育つ七田家の子育て 45のルール』PHP研究所(左)『全脳力』サンマーク出版(右)

2月発売の新刊2冊
『「できる子」が育つ七田家の子育て 45のルール』PHP研究所(左)
『全脳力』サンマーク出版(右)

七田 本当の意味のゆとり教育を受けられる環境にしてあげられるといいですね。私の子どもたちは田舎で育っていますから受験とは縁がなく育っていますけど、都会だと子どもにプレッシャーがかかりますからね。

「七田チャイルドアカデミー」に通ってくる子の親御さんはお医者さんや経営者の方が結構多いんで跡継ぎを求めるんですよ。期待されるとどうしても子どもに負担がかかるんです。

幼児期を大事にした教育をすると、賢い子どもに育つので、勉強を短時間に終わらせることができるんですね。だから、残った時間は自分の意思で自由に使えるんです。

そういうゆとりが、その後の人生を豊かにするのではないでしょうか。

幼児教育は第一歩で、本当はその先が大切なんですね。

ですから、まず子どもの素質を高めて、自分の思うような人生を送ることができるように教育を施すことが、親が子どもに残してやれるいちばん大事なものだと思うのです。

中西 その通りですね。今後とも「七田チャイルドアカデミー」の発展と、ご自身のビジョンがどんどん展開されますことを期待しています。今日はありがとうございました。

 

七田眞さんを偲んで 〜いやしの村だより2007年4月号より

七田眞さん

2009年4月22日、七田眞さんがお亡くなりになりました。

「JOYヒーリングの会」でも講演や対談で多くのことを教えていただき、心に深く刻まれている方も多いことと思います。心からご冥福をお祈りいたします。

対談でも明るいお人柄がそのままに…

対談でも明るいお人柄がそのままに…

手相にはっきりとした星形が現れていました

手相にはっきりとした星形が現れていました

 

「いやしの村だより」2010年3月号掲載

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