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対談:カンパナート・ブアホンブラ氏×中西研二『自分の幸せを分かち合うことで平和はどんどん広がっていきます』

ディクシャギヴァーでもあり母国タイに「夢を織る家」を設立・運営されているカンパナート・ブアホンブラ(通称ナート)さん。さまざまな理由で親と一緒に住めない子どもたちや身分証明書(ID)を持たない地元の山岳民族の人々の自立支援を目的とした施設の運営方法は、新しい形の起業家としても注目されていますが、何よりも「世界中の人々の幸せを願い実践していくことで、平和の輪が広がっていく」というナートさんご自身の生き方が、新しい時代を切り開いていく騎手として注目されるのではないのでしょうか。

自分の幸せを分かち合うことで平和はどんどん広がっていきます

カンパナート・ブアホンブラ氏×中西研二

カンパナート・ブアホンブラ●タイ・バンコク出身。1964年、10人兄弟の末っ子として生まれ、1歳7カ月で母親を亡くし、事情により父、兄弟と離れ学校の寄宿舎生活を送る。15歳のときに母の愛を求め、世界を放浪する。タイに戻り1985年、21歳のとき一人の子どもを預かったことから後の事業につながる。1993年、ミャンマーとの国境沿いの町、サンカブリの土地を買い、子どもの心をいやし、自立を助けるための家「バン・トー・ファン(BTP)」プロジェクトを始める。2009年、サンカブリの一角にリゾートBTP兇鬟ープンするなど社会起業家としてまたクリスタルボールプラクティショナーとして活動中。

中西研二(なかにし・けんじ)●1948年東京生まれ。NPO法人『JOYヒーリングの会』理事長。有限会社いやしの村東京代表取締役。ヒーラー。ワンネストレーナー。新聞記者、セールスマンなどさまざまな職業を遍歴の後、1993年に夢の中でヒーリングを伝授され、以来17年間で20万人を超える人々を癒し続けている。また、2004年9月にワンネスユニバーシティでワンネスディクシャという手法を学び、以来、この手法を通して、多くの人々がワンネスの体験を得る手助けをしている。著書に『そのまんまでオッケー!』『悟りってなあに?』『あなたはわたし わたしはあなた』(共にVOICE刊)がある。

「夢を織る家」設立で使命の一つを果たす

中西 ナートさんはディクシャギヴァーですが、一方で、タイでは「バン・トー・ファン(夢を織る家)」プロジェクトを運営されていて、日本でも起業家として講演などされていますが、具体的にどのようなことをされているのでしょうか。

ナート タイには虐待や遺棄された孤児、エイズ孤児など厳しい環境下の子どもたちがたくさんいます。その子たちを預かり共同生活をしています。現在はこの施設に58人の子どもが暮らしています。ここから学校に通っていたり、学校に行かない子もいて自由に生活しています。それからID(戸籍のようなもの)をもらえない集落周辺の地元の山岳民族の人々のために綿や麻など自然素材の手織りや草木染の技術を教えています。IDがないと車の免許取得や高等教育を受けられなかったり国外退去させられたりするため生活が困難になります。そのためどうしてもストレートチルドレンやドラッグ・売春などの問題につながってしまうのです。それで彼らの作品を世界中の善意の方々に使っていただくことで生活支援をしています。現在47家族の人たちが服の作業に従事しています。

中西 ナートさんが若いころ世界中を放浪され、帰国のときに国境付近でたくさんの孤児に出会い、それがきっかけで子どもたちが癒されるような施設を作らなければならないと決心されたそうですね。

ナート はい。その子どもたちに出会った瞬間、自分の使命と感じました。実際に「バン・トー・ファン」を立ち上げるという行動を起こすことで使命を果たすことができました。自分としては、この地球に生まれてきた以上、この地球にお返しがしたいと感じていますから、この事業はその一つだと思っています。誰でも自由に愛を持って働けることは人間として非常に大事なことですね。手織りや草木染の事業の方は、彼らにお金を得る方法を伝えているのです。幸い、私にとって家族と思っている世界中の友人が、いろいろな面で援助してくれています。ですから彼らにいつも感謝しています。その人たちからたくさんのエネルギーをタイに持って帰って「バン・トー・ファン」のみんなに伝えるのです。そのことで彼らに非常にいいエネルギーの循環が生まれています。

中西 孤児たちはどのくらいの年齢までそこにいることができるんですか?

ナート 自分が自信を持って飛び立っていけると思うまでいればいいと思っています。そこにいたければいつまでいてもいいのです。私は彼らが飛び立っていく姿を見たいのです。短い時間でそれができる子もいれば、時間がかかる子もいます。いつも「ここで自由にしていていいんだよ」と言っています。

中西 日本にはどのくらい来ているんですか?ナート 何回と数えられないほど来ています(笑)。

中西 そんなにたくさん(笑)。日本に特別な感情を持っていらっしゃるんですか?

ナート 始めて日本に来たときに、自分の家に帰って来たような安らぎを感じました。日本で出会った人たちを見ていると、まるで鏡の中の自分自身を見ているように感じるのです。バガヴァンは「人はみな自由である。そして人類は一つである」と言っていますが、最近、そのことをすごく感じます。ディクシャは美しい目覚めの方法だと思います。

中西 昨年末にバガヴァンにお会いしたときに、今年1月、2月に新しいプロセスが始まるということでした。そのプロセスの中で、ディクシャを受けた多くの人が一瞬にしてアウェイクニングしてしまうと予言していましたが…。

ナート 私はそのことを信じます。私の経験でも、東京で友人に会っているときに、目の前の彼は一瞬のうちにとても幸せそうな表情になり、突然涙を流したのです。彼に目覚めがあったのだと思います。その空間に一番パワフルなディクシャのコミュニティーができたと思います。あなたはインドでバガヴァンにお会いしたということですが、あなたは日本でそれができる人だと思いますよ。

 

今、麻の文化に戻るとき

中西 ありがとうございます。私も1月、2月の新しいプロセスを楽しみにしています。そのプロセスを行う中で、もっと生活の中に麻を使おうと思うのです。日本人がもっとも大切にしていたものが麻です。衣服の素材に麻以外のものを使うというイメージを持たない国民だったのです。その麻が第二次世界大戦後の昭和23(1948)年、米軍(GHQ)によって大麻規正法が制定され、麻の栽培を禁止されてしまったのです。それ以来、日本で麻はずっと禁制品になってしまったのです。

ナート そのことについては、私も聞いています。どうやって復活させるか話し合ったことがあります。

中西 ですから、現状では日本で流通している麻はすべて輸入品なんですね。でも麻は日本の文化そのものですから、ぜひ復活させたいのです。

ナート 麻は悪いエネルギーから守ってくれますからね。

中西 その通りですね。中国には古くから漢方薬がありますが、日本人は病気をしなかったからそういった薬はなかったのです。約2300年ほど前、秦の始皇帝は世界中から不老長寿の薬を集めていました。あるとき「世界で一番の長寿国はどこか?」と家来に聞いたところ、その中の一人が「それは日本です」と答えたというのです。そこで始皇帝の使者が不老長寿の薬草を探しに日本にやってきた。その人の名は徐福。日本各地に足跡を残しています。その頃の日本は平均寿命200歳、最高齢者が何歳なのかわからないくらいの長寿国だったんです。みんな病気をしなかったんですね。衣服はもちろん、生活のすべてに麻を使っていたからです。絹や綿を使うようになって日本人が病気をするようになってしまったのです。ナートさんの事業で扱っている麻の素材が日本人にとって非常に貴重なものだということをお伝えしたかったのです。

ナート ありがとうございます。日本独特の麻の葉紋様はいろいろなところに使われていますが、丈夫ですくすくまっすぐ伸びるということで赤ちゃんの産着(うぶぎ)に使っていたそうですね。また家の門や玄関にのれんを掛けたり、お寺や神社に麻のしめ縄が張られていますが、あれは悪いエネルギーが入ってこないようにするためです。今、麻の文化に戻っていかなければならないときなのです。バガヴァンも、長生きするには麻の使用が有効な方法だと言っていますから。

 

一人ひとりの交流を、大きな輪に

中西 もう一つの国だけが良くなる時代は終わりますからね。だからナートさんとは、いろいろな面で綿密な交流をさせていただきたいとずっと思っていたんですよ。

ナート そうですね。もう国というものが存在しなくなりますから。2012年までに、バガヴァンが地球上が一つになった状態をお見せできると思いますよ。そのために人々に目覚めてもらわなければならないのです。

中西 人々がアウェイクニングすることで考え方が変わり、それによってみんなが幸せになり、地球上に喜びが満ち溢れてくる。そうなれば国境というものがなくなる時代がまもなくやってくる。そのときまでに私たちは何をすればいいのか、ということになると、やはり一人ひとりがどんどん交流を深めていく必要があると思うのです。

ナート その交流がだんだん広く大きくなっていくんですね。ちょうど今日、そういうワークをしたのです。紙に小さな点を描いて「この点のように小さく見えるものでも大きく育っていくんですよ」と。でもその点がネガティブなものなら、それを放置しておいたら広がってしまうことになりますから気をつけたいですね。

中西 そうやって広がっていくことに意味があると思いますね。ワンネス運動もバガヴァンは日本にフォーカスしていますが、日本が変わることができれば東アジア全体に影響を及ぼすことができるというのです。

ナート 日本が変われば世界が変わります。特に経済の面で日本はリードしていますから…。

中西 経済のことも一人が裕福になる、一国が経済をリードするというレベルではなく、地球上のすべての人が最小限食べていけて、住むところがあり、着るものがあるという世界になればいいわけですね。その実現のためにディクシャが必要なのです。JOYヒーリングの会でも日本だけではなく上海やロサンゼルスでもディクシャをやっていますから、ナートさんとご一緒できることがたくさんあるのではないかと考えています。

ナート 私の方はもういつでも準備はできていますよ(笑)。

中西 時代が一人で何かする時代ではなく、たくさんの仲間と手を携えてやっていく時代ですね。

ナート 「宇宙は一つの家族である」ということです。

中西 今日はありがとうございました。

「いやしの村だより」2011年2月号掲載

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